中小企業倒産防止共済の、共済金支払いの条件として、
「ただし、取引先企業の夜逃げ等は除く」というのがあります。
これは、保険としては、かなり大きな「穴」だと思うのですが、
それなのに31万件の企業がこの保険に加入している理由は、
「節税のため」だと思うのです。
- 保険の掛け金としては、MAX800万円までかけられる。
- 掛け金は40ヶ月以降なら、解約時に全額戻ってくる。
- 掛け金は、損金(法人)または、必要経費(個人事業主)として計上できる。
- 掛け金総額の95%をいつでも「一時貸付」として、引き出すことができる。(年利0.9%)
つまり、合法的に、非課税の状態で会社にお金をプールしておける、ということですね。
さらに、一括年払い(事前に申請が必要)が可能なので、決算前にこんな「節税」ができます。
「あー、今年度は300万円の利益が出たなー」
「税率が30%として、90万円は税金として持っていかれるのかー」
となるところを、
「倒産防止共済のMAX月額掛け金20万円×12ヶ月分=240万円を、年間前払いしよう」
「利益が300万円-240万円=60万円。税率30%で、税金は18万円になったぞ」
とすることが出来るのです。90万円-18万円=72万円の節税!
さらに、払った保険金は40ヶ月以上払えば、解約時に100%戻ってきます。
解約理由も、特に問われません。
もちろん、取引先が倒産した時のために加入しておいた方がいいですが、
単に節税のために加入するのもアリですね。